2016年2月23日火曜日

ぶらりまちあるき 魚類市場をぎょぎょぎょ!見学編

「おさかな天国」の一節「魚魚魚、魚を食べると、頭頭頭、頭がよくなる~♪」
お魚のDHAは頭を良くする!「おさかな天国」をキャンペーンソングとしたJF全漁連さんのおかげで小さい頃、毎日のように魚を食べて育ちました。効果の程は秘密です・・・(笑)

さて、というわけで今回はそんなお魚たちが集まる鹿児島市中央卸売市場魚類市場の見学に行ってきました。
現在、建替工事の真っただ中。普段起きることのない時間に見た魚類市場の光景をお伝えします。

****************************************
朝、6:00の魚類市場。あいにくの雨模様(しかも結構雨風とも強い)ですが、ひっきりなしに業者さんが出入りしています。一番早くて朝4:00からセリが始まっているとか。
魚の流れを簡単に説明すると、漁師さんが持ってきた魚を卸売業者が買い取り、魚類市場でセリにかける。落札した仲卸業者はスーパー等販売店に魚を売って、それを買った私たちの食卓に並ぶとのこと。他にもルートはあるものの、魚類市場はセリが行われ、仲卸業者がスーパー等に魚を売る場所、というイメージ。
 
さて、場内に入ってみると、たくさんの人の掛け声や鐘の音でとても朝6時とは思えない光景。朝早く集合だったため、寝ぼけ眼だった参加者もいましたが、一気に目が覚めます。

まずは手始めに小ぶり(全然小さくない)黒マグロがでん!尻尾が切られているのはその断面から魚の新鮮さが分かるようにするためです。プロの方が見ればその価値は一目瞭然。
魚に貼ってある紙は落札した会社の屋号と魚の重さが書いてあるんですよ。

おつぎはセリの様子。私たちがお邪魔した6:00過ぎはすでにセリも終盤戦。緑の帽子をかぶった卸売業者が鐘を鳴らし、セリがスタート。セリの参加者は声をかけたり、指で数字を作ったりしながら提示額を表現します。次々と魚が競り落とされていきました。

鹿児島市の魚類市場の特徴の一つとして、魚類市場横に船が横付けして、そのまま魚が搬入されることがあげられるそうです。大雨の中、船員さんが必死に作業をしていらっしゃいました。冷凍で輸送することなく、新鮮な状態で魚を搬入できることは美味しいお魚を供給する上で、非常に重要なこと!

 
セリの様子を見た後は仲卸業者の店舗を見て回りました。その中で、マグロの解体ショーがスタート。40kgのマグロがあっという間に4つに解体されました。

解体ショーの途中から気になっていたのですが、醤油と爪楊枝、立派なお刺身が・・・これはまさか期待通りの・・・

やはり試食タイムでしたーー!!新鮮なお刺身は身が締まっていておいしい♪お魚、最高!!
その後は常時-20℃で管理されている冷蔵庫や砕氷施設の見学。冷蔵庫には海外(東南アジアや遠くは南米)の魚を中心に保管されています。冷蔵庫の中に入っていると2月の外が暖かく感じます。
こちらは砕氷施設。業者さんが必要な氷の量を記した紙を提示すると管を通って大量の氷が出てきます。

一通り、見学を終えて、中央卸売市場長さんより中央卸売市場の果たす役割や仕組みについて教えていただきました。魚類関係の総取引のうち、5割が中央卸売市場を通して、供給されるそうです。市場のルートが多様化していることでその割合は以前に比べ、減少したものの、価格を決めたり、関係者への代金決済の役割を果たしたりと、大きな役割を果たし続けているとのこと。

お話のあとは、お楽しみの市場食堂で朝ごはんを食べました。朝からこんなに豪華な海鮮丼!しかもお値段1,180円(税込)です。見てください、このツヤツヤした刺身!
ランチ時は込み合いますので、朝ごはんとして食べに行くこともありですね♪
 
 ****************************************
いかがでしたか。今回は中央卸売市場の魚類市場の見学を報告しました。建替工事は平成33年完全共用開始の予定で進められています。お魚のさばき方教室を行い、市民の方へ魚に親しみを持ってもらう取り組みをしたり、漁師さんにとっても魅力ある市場作りを目指したりしているそうです。
 
みなさんもぜひ足を運んでみてください!
 

ぶらりまちあるき さくらじま小みかん収穫体験編

「みかんは小つぶ、甘さは大つぶ」、はい、これ、な~んだ?
これをわかる人は相当、桜島に通い詰めている人ですね!
というわけで正解はさくらじま小みかんの宣伝キャッチフレーズ(桜島のどこかに看板があります)です。

今回のまちあるきはいつもとちょっと嗜好を変えて、地元の特産品を知るため、世界一小さなみかん、さくらじま小みかんの収穫体験を行ってきました。
みかん狩りなんて、楽しいに決まっている!今回のまちあるきは楽勝だぜ!そう思って集まった参加者は果たして・・・

****************************************

桜島は周囲55km、大隅半島と陸続きの島。鹿児島市からフェリー経由で大隅半島への貨物が多く運ばれており、交通量も多いのですが、幹線道路からちょっと山中に車を進めると、みかん畑が広がっています。
大小、様々なビニールハウスの中に見渡す限りのみかん!!
畑に到着後、早速、今回、協力してくださったみかん農家の方が、もぎりたてみかんの試食をさせてくださいました!
う、うまい。。。粒は小ぶりでもひとつひとつ甘みが凝縮しています♪

****************************************

収穫した後、みかん同士がぶつかって、傷がつかないよう、少しでも枝が残らないようにより実に近いところにはさみを入れて収穫することがコツ。
農家の方の指導を受けて、みんな真剣なまなざしではさみを入れていくのです。
しかし、今回収穫させていただいた農家さんで桜島小みかんは一本の木に約50kgの実がなります。4人の参加者に任された木は3本。1つ50gの小みかんだから単純計算すると素人4人で3000個の小みかんの収穫。とんでもない重労働です。

ちなみにさくらじま小みかんの天敵は猪とヒヨドリ。特にヒヨドリは美味しいミカンを知っているそうで、皮だけ残して身をきれいにくりぬいて食べていきます。
ヒヨドリが食べた後の小みかんを誤って収穫した時には「人間様をバカにしやがって・・・」という怒りが込み上げてきますよ(笑)
猪は夜中になると畑に入ってきて、前足でみかんの木を押さえつけて食べていくとか。対するは猪撃退用の電気柵。
触れるとほんの一瞬、高圧電流が流れます。一瞬なので、人間や猪が致命傷を負うことはなく、安全とのこと。電気柵を設置後、大幅に猪被害が減ったそうです。

****************************************

結局、農家さんから割り振られた小みかんを収穫し終えることがないままタイムアップ。申し訳ない・・・(笑)
しかし、こんなに収穫できました。

収穫後はお楽しみのお土産タイム!農家さんのご厚意で、収穫したさくらじま小みかんを太っ腹にもたくさんいただきました!
このビニール袋2袋で1人分!参加者の中にはみかんの食べ過ぎで、爪が黄色くなったひともいたとか(笑)
また、結婚を間近に控えて、相手方のご両親への挨拶用の贈答用さくらじま小みかんを準備する参加者も。自分で収穫したさくらじま小みかんを挨拶に携えるなんて粋ですね♪無事に挨拶もうまくいったそうです。

 

****************************************

朝から始めた収穫体験も終わる頃には日が暮れだしていました。
せっかくの機会ということで、漢(おとこ)3人、桜島溶岩なぎさ公園の足湯に浸かりながら夕日を見ることに(女性は所要で帰ってしまいました笑)。

こんなにいい雰囲気です♪漢だけで寂しそうに見えたのか猫もすり寄ってきました。

****************************************

以上、今回はさくらじま小みかんの収穫体験に行ってきました。何よりも収穫時間が長時間にわたったため、次の日は肩が上がらないほどの筋肉痛。みかん農家の方の苦労がよくわかりましたが、食べたさくらじま小みかんは本当においしい!!(^○^)
さくらじま小みかんの収穫時期は12月ですが、その時期以外にもさくらじま小みかんを活かした加工品が1年中、販売されています。現在は贈答用としてネット通販で大人気のさくらじま小みかん。
みなさんもぜひ味わってみてください!

いろは会のFacebookページはこちら

2015年6月7日日曜日

ぶらりまちあるき 漢の茶揉み体験編

「夏も近づく八十八夜~♪」

皆さまご存知、「茶摘み」という唱歌の一説ですね。

京都における初夏の茶摘みの光景を歌ったもので、新緑の茶畑や新茶は夏の風物詩でもあります。



全国的には静岡茶や宇治茶などが有名ですが、ここ鹿児島は静岡に次ぐお茶の生産地であり、荒茶(製茶として選別・ブレンドされる前の茶葉)の生産量は日本全体の約4分の1を占めるそうです。

主な産地としては、知覧をはじめとする南薩地方が中心ですが、鹿児島市の松元地区でも広大なシラス台地を活かし、お茶の生産が行われています。

****************************************

そんな松元茶を身近に楽しんでもらおうと、今年の3月にオープンしたのが「都市農村交流センター お茶の里」です。

直売所で新鮮かつ安全な農産物を購入したり、旬の食材を使ったバイキング形式の食事も楽しむことができます。


隣接の敷地には綺麗な公園も整備され、まさに地元に密着したフードパークです!

****************************************

そんな「お茶の里」の目玉の一つが、お茶の手揉み体験。

現在では荒茶の製造工程のほとんどが機械化されているそうですが、ここでは昔ながらの手揉みによるお茶の葉を作ることができます。

****************************************

そんな話を聞きつけ、「揉むことなら任せろ!」とばかりに集まった漢が6人。

我々、茶揉み名人を目指します。

ということで、今月のまちあるきは「都市農村交流センター お茶の里」から、茶揉み体験をお届けします!

****************************************

会場はこちらのお部屋。


最近オープンしただけあって、とても綺麗。

おしゃれキッチンですね!料理男子にピッタリ?


皆が向き合っている、こちらの流し台のようなもの。

これは焙炉(ほいろ)と呼ばれるもので、茶葉を40~50度ほどの熱で乾燥させながら、手揉みの工程を行うための作業台です。

一見、なんてことのない機械ですが、これが後に我々を苦しめることになります…。

****************************************


今回、お世話になるのは茶手もみ保存会の方々。

手揉みの技術と文化を後世に伝えるため、ワークショップなどを多数開催しているそうです。

****************************************

使用するお茶の葉はこちら。

 
もちろん、地元産の「松元茶」です。

茶葉をよく見てみると、一定の加工が施されています。

どうやら、我々が行うのは仕上げに差し掛かる部分のよう。

新鮮な茶の葉は、さぞかし芳醇な香りがするのだろう…と思いきや、意外と匂いはしません。

触ってみると、ほんのり湿っているのが分かります。


早速、茶葉を焙炉の上に広げ、茶揉み体験スタート!

****************************************

1 揉み切り


まず、揉み切りの過程では、茶葉を両手ですくうように持ち上げ、茶葉を擦り合わせるようにして揉んでいきます。

こうすることで、茶葉を細く縒り、一定の長さに切ることができるそう。

また、茶葉の水分を揉み出し、乾燥させる効果もあるようです。


我々も名人に教わりながら挑戦します。

コツは中指の力を抜き、人差し指と小指で切ること!




一見、簡単な作業に見えますが、これが意外と難しい…。

とにかく、「切る」感覚が分からないのです。

名人のアドバイスに頷きながらも、メンバーの頭には「?」が浮かびます。


そんな状況のなか、「(コツを)掴んだ!」と豪語するメンバーもいましたが、気のせいだった様子。

茶葉は水分を残しているため、逆に団子状になってしまうことも。

茶揉み名人への道は遠い…。


****************************************

2 艶出し


次の工程は、茶葉の向きを揃えて両手で包み、手を焙炉の上に寝かせて構え、前に押し出すように揉み込みます。

茶葉が一定方向に回転し、擦り合わされることで、香りや艶が引き出されるそうです。


いざ実践してみると、先ほどの「揉み切り」よりは簡単な様子。

手順とリズムさえ覚えてしまえば、それほど困難な作業ではありません。

ただし…、


暑さを除けば!

いよいよ焙炉も暖まり(というか熱いです)、近くで作業をしていると汗がたらり。

タオルで拭きつつ作業を進めますが、追いつくはずもなく。

ぽたり、ぽたりと、漢たちの汗が茶葉にブレンドされていきます。


作業する手も、手際よく行わなければ火傷は必至。

これは参ったと、メンバーにも思わず笑みがこぼれます。

****************************************

3 仕上げ

 
茶揉みの最後は、「仕上げ」の工程。

茶葉の長さを切りそろえ、最後の艶出しを行っていきます。

ここでの我々の役目は…、名人に全てお任せして、見守ることのみ!




そう、見守ることのみ!

名人、(我々の尻拭い)ありがとうございます!

****************************************

4 乾燥

全ての手揉みの工程を終えた茶葉は、一か所にかき集め…


 
こちらの機械に入れて乾燥させます。


あとはひたすら待つだけ。所要時間はおよそ1時間ほど。

ちょうどお昼時なので、昼食をとりながら気長に待つことにしましょう。

****************************************

5 大人気バイキング



お茶の里の目玉の一つ、「はるやま農園食堂 お茶の花」。

地元農産物たっぷりのバイキングが待っています!


お昼時ということもあり、店内は満員!

休日は予約していくことをオススメします。


メインは茶葉の衣を纏った天ぷら!

とても丁寧に揚げられており、サクサクとした触感がたまりません。

茶葉のおかげか油のしつこさを感じることもなく、軽~く食べられてしまいます。


「ぅ、美味い!」

魔法にかけられたように、箸が止まらないメンバーも。

食事→デザート→食事→デザートの2回転で美味しく頂きました!

****************************************

5 包装

たらふく食事を済ませ、作業場に戻ると、ふわっと薫るお茶の匂い。

乾燥によって増幅された茶葉の香りが、部屋中に充満していました!

食後にお茶を飲んだときの、あのホッとする感じが全身を包み込みます。


乾燥させた茶葉は一度焙炉の上に戻し、パックの中に詰めていきます。

三人一組で作業をしましたが、出来上がりは一人あたり2パックほどになります。


最後にしっかりと封をして…


じゃん!漢の手もみ新茶、完成です!

もちろん、作ったお茶はお土産として持ち帰れます♪ 

****************************************

今回のまちあるきは、これにて終了!

お茶の作り方など露知らず、軽い気持ちで参加した茶揉み体験でしたが、これは想像以上に大変でした…。

一杯のお茶にも、先人の知恵と苦労が詰まっているのですね。

家に帰って入れたお茶は、(どこかしょっぱい気がするけれど)とても美味しかったです。

皆さんも体験してみては?お茶に対する考えが変わるかもしれません。

いろは会のFacebookページはこちら